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金曜

男のサポート掲示板

デカチンのノンケ
男のサポート掲示板で出会ったタカノくんは前科持ちだった。
「5年間ほど服役していましたね。やっていないのは殺人とクスリくらいのもんですよ」
今はすっかり更生していますから、とタカノくんは笑っていた。
当時の悪い仲間とも縁を切って人生をやり直そうとしていたらしいが、なかなか世間の風当たりは厳しい。今はコンビニでアルバイトしながら、再び犯罪に手を染めるよりはマシとばかりに男のサポート掲示板で、僕のようなゲイのお相手をしているそうだ。
「女の子とやりたい盛りの時に刑務所にいましたからね。何だか毒気を抜かれたと言うか去勢されたみたいなもんですよ」
そう言うタカノくんはなかなかの手際だった。優しくかつ力強く僕の体を可愛がってくれた。
話を聞くと、服役前に付き合っていた女性はいたらしいが、出所してみると既に人の妻になってしまっていたらしい。それもあって女性に絶望したと言うか「どうせ捨てられるから」と興味を持たないようになったそうだ。
ああ、タカノくんはいずれは女性に戻っていくだろうな、と僕は思った。絶望の裏返しは希望であり、絶望と希望は紙一重だ。どこか希望を持っているから絶望という概念がある。
僕は女性に絶望なんかはしない。そんな対象ではないからだ。筋金入りのゲイだなと自分でも思う。
しばしの間、ゲイサポで食いつないでいるタカノくんとは一期一会の仲として楽しませてもらった。将来、タカノくんに好きな女性ができて、仕事を通じて友達もたくさんできて「若い頃、お金に困っていてゲイのチンコ咥えていた時があるんだよ」と笑い話になればそれでいい。それはタカノくんにとっては幸せの証だと思うのだ。僕はそんな彼の幸せを願いつつも、その腕にいつまでも抱かれていたかった。
数年後、ゲイサポを通じてすっかりゲイに目覚めたタカノくんが「今度、お店を持てることになったのよ。来てくださる?」とゲイバーのママとして名を馳せることを、この時は知る由もなかった。
ウリセン
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